自分が定年退職になる、または定年に近づくと親の世代も80歳を超えているのが一般的ですが、親の病気などで介護する時期を迎えることになるのも、自分の定年退職前後の、この時期ではないでしょうか?
私の場合は、定年退職前の50歳中頃で、両親が同時に認知症を発症して、両親を介護することになりました。
今回の話題は、「定年退職後を豊かに暮らす知恵」とは対極の話かもしれませんが、何事も準備が大切です。(特に今回の話題については、心の準備が重要)
親が突然 認知症と診断され介護しなければならないこともある、その様に心の準備をすることで、自分の定年後を豊かに暮らす知恵にも繋がるのではないかとの思いで、記事にしてみました。
認知症の発症率
内閣府の資料によると、65歳以上の認知症患者数の推計は、
・2012(平成24)年 : 約462万人
・2025(平成37)年 : 約700万人
出典元:内閣府 平成28年版高齢社会白書(概要版)高齢者の健康・福祉 16ページ
とのことです。
2012年は、65歳以上の高齢者の7人に1人が認知症を発症し、2025年には5人に1人の割合で認知症を発症するという推計です。
これは、認知症という病気は稀なものではなく、かなり身近な病気と捉える必要があることを示していると思います。
自分の仕事や生活のことで精一杯という時期に、親が認知症を発症し介護しなければならない状況は、なかなか受け入れがたいものです。しかし親の介護は、ほんとに突然始まるというのが私の実感です。
認知症の初期の症状
私が経験した親の認知症の初期の症状は、次の様なものでした。
(下記内容は、あくまでも私の体験を通した事例であり、専門的な内容ではないことをお断りしておきます)
・親と電話が繋がらない
・家の中の片付けが出来ていない
・家の庭が汚くなってきた
・風呂に入っていないようだ
・洗濯物が夜まで干してある
・食事を満足に取っていないようだ
・今日の日付/季節を聞くと違う答えが返ってくる
・毎回同じ話に執着する
・病院に行く事を極端に嫌う(病気ではないと言い張る)
医学的に認知症をみれば、恐らく認知症を発症するだいぶ前からその兆候が現れているのでしょうが、私の場合、自分がお気楽な性格のせいか、両親が認知症だとはまったく気付きませんでした。
今思えば、その当時の両親の行動パターン・両親との会話内容・両親の家の中の状態 等々から十分に認知症発症を疑うことは出来たと思います。
ただ当時の状況を振り返ると、両親の行動パターンなり会話内容から少し変だとは思いましたが、それが認知症だと認めたくない一面もあったかもしれません。
両親の見守り
私の場合は、かなり特殊な事例かもしれませんが、私が50歳中頃に「両親が同時に認知症を発症」しました。 その時、両親の年齢は父親82歳・母親81歳でした。
私の両親と私達夫婦とは、別々の家で生活していました。(両親の家は、私の自宅から車で15分程の距離感)
両親が高齢なため、毎週末(土・日・祝日)には、両親の様子を見に行ってました。(軽い見守り)
私の妻が作ったご飯のおかずを、両親に届ける方法で両親の様子を見に行く形をとっていました。(確か、父親が80歳になる前から、このパターンの見守りを始めていたので、認知症が発覚するまで3~4年前ぐらいは、この見守りパターンを継続していたと記憶しています)
但し、私達夫婦が訪ねても両親は、私達が両親の家の中に上がる事を、徹底的に拒否する態度を長年に渡り続けていました。
要は、両親の家の玄関先で食事のおかずを渡して二言三言 世間話をして、家には上げてもらえず帰るという事を、続けていました。
この見守りパターンを継続していた時期に、「両親の家の庭が汚い(片付いていない)、洗濯物が夜まで干してある、毎回同じ話に執着する」などなど、前述した初期の兆候のいくつかは、すでに該当していました。
親の認知症は突然やってくる
ある日、母親の妹(私から見ると叔母さん)から「電話が繋がらないので見てきて欲しい」との連絡を受けました。
叔母さんと母親は毎日のように「生きているかい?電話」をしている間柄で、2日前から電話が繋がらなくなったとの事でした。叔母さんからの連絡を受ける前の週末に両親の家に訪れた限りでは、特に問題があるようには思いませんでした。
叔母さんからの連絡を受けて、両親の家を訪れました。
両親の家に着き、今回は「電話が繋がらない」事の原因確認ということで、無理やり家に上がりました。
家の中は驚愕する状況でした、テレビで時々放映される「ゴミ屋敷」状態でした。
私の携帯電話でNTTに連絡し、両親の家の電話が繋がらない状況を調べてもらったところ、「2ヶ月間の料金滞納で不通にした」との回答でした。両親は電話料金を毎月送られてくる納付書で料金支払をしていたため、その郵便物の処理もできず滞納となった模様です。翌日に滞納した料金を納付し電話は問題なく開通しました。
電話の料金支払いが銀行口座からの自動引き落としであったなら、さらに認知症の発覚は遅れていたかもしれません。
「ゴミ屋敷」状態を目の当りにして、一瞬パニックになりましたが、両親との会話で受け答えが少し変だなと感じる程度で、認知症とまでは思い至りませんでした。
私の妻の提案で、地域包括支援センターのケアマネジャーに相談したことろ、認知症を疑って病院の診察を受けるべきだと指導を頂きました。
総合病院に受診予約し、その受診日に両親を迎えていくと、病院には絶対に行かないと完全拒否され、通院はあっけなくドタキャンとなりました。
この後も、いろいろな出来事があり、両親を私の自宅に同居させ介護しながら、ケアマネジャーの指導に従い、両親の介護認定を受けました。(医師の診断で両親とも認知症で、父親は要介護3、母親は要介護2でした)
暫くは自宅介護をしていましたが、我々夫婦の介護負担が重くなり、このままでは我々夫婦と両親とが共倒れになると思い、両親を特別養護老人ホームにいれる手続きをしましたが、入所待機者が300人近くもあり、特別養護老人ホームへの入所は断念しました。
そこ後、高コストでしたが私設の介護付き有料老人ホームに入所することが出来ました。(両親とも同時入所)
叔母さんからの「電話が繋がらない」連絡から、有料老人ホーム入所までほんとにバタバタした出来事の連続でした。
まとめ
私は、自分の定年後を豊かに暮らすことを考えていながら、親の認知症発症で突然の窮地に追い込まれました。
今思えば、避けて通れない自分の運命的な出来事なのでしょうが、突然の出来事を少しでもソフトランディングするためにも、初期の兆候から認知症を疑い、早め早めの対応策があったのではないかと、今は思えます。
つまり、早めに認知症を疑い心の準備をしていれば、両親の自宅介護で疲弊することも少なく、低コストな老人ホームを探すことも出来たかもしれません。
自分の心の準備が出来ていれば、地域包括支援センターのケアマネジャーと相談をしながら、いろいろな準備も早め早めに出来たのではないかとの思いから、今回は、私の体験を通した、親の認知症の初期の兆候らしきものを記載しました。
(ここで述べた内容は、専門的な事柄ではないことを、ご留意願います)
商品の紹介
もしも、親が認知症ではないかと心配な場合は、下記に紹介する商品がお役に立つかもしれません。
認知症対策マニュアル
『認知症対策マニュアル』によると、
・認知症は早期に兆候を発見し治療を開始すれば、その後の人生を大きく変えることができる
・高齢者がいる家族は、認知症の兆候に注意することで、早期発見、早期治療につながる
とあり、認知症の人への対応法に関する商品です。興味があれば公式サイトを見て下さい。
認知症改善プログラム
『認知症改善プログラム』によると、認知症を改善できる可能性がゼロではないとのことです。
・根本的な解決にこだわることが重要
・多くの方が、1週間~数週間で効果を実感している
この認知症改善は、わずか4ステップでOK!
①まずは認知症の現状を正確に把握して問題の原因を突き止める
②最も適切な認知症改善方法を実践して認知症の原因を根本から改善する
③さらに効果が上がるように1日数分程度、認知症対策を継続する
④1~2ケ月後を目安に、改善状況を確認して、喜ぶ
とあり、認知症改善に関連する商品です。興味があれば公式サイトを見て下さい。
見守りプラス認知のアイシル
あなたと親の住まいが別々で、親が認知症ではないかと心配な場合がありますよね。
ここで紹介する『見守りプラス認知のアイシル』は、見守り機能に認知症予防対策を搭載した高齢者支援システムで、センサを用いた24時間見守り機能に加えて、押しボタンを用いた認知症の早期気づき機能を搭載し、早期認知症(MCI)の早期発見につなげる商品です。
主な機能は、
・認知症の早期発見支援
・熱中症予防
・服薬管理機能
・食事管理
・認知症予防訓練
・クラウドによるユーザインターフェース
・過去と現在データの違いを判り易く表示
ですが、詳しくは公式サイトを見て下さい。
これは、初期費用と月額料金が掛かる有料の商品ですが、親の24時間365日の見守り状況をクラウドシステムにデータを蓄積するため、そのデータを、あなたがパソコンやスマフォを用いて、いつでもどこからでもアクセスが可能になっています。もし興味があれば公式サイトを見て下さい。
残念ながら、私の両親が認知症になった時は、この商品の存在を知りませんでしたので使用していませんが、もし当時この商品を知っていれば使っていたと思います。