
最近テレビのCMでよく見かける「リバースモーゲージ」ですが、超長寿社会での「老後不安を回避する切り札」とされていますが、本当にそうなんでしょうか? 検討してみました!!
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、自宅(主に一戸建て)を担保にして不足する老後の資金を借入れる事が出来る金融商品です。
最大の特徴は「返済の仕組み」で、原則として生きている間に融資金額を返済する必要がなく、契約者が亡くなった後に、遺族が手続きをして担保不動産を売却し、その売却代金で融資残高を一括返済する方式です。
・老後資金は必要だが、住み慣れた家は離れたくない
・年金生活で苦しい
・豊かな生活のために現金が欲しい
・ゆとりある老後の生活を楽しみたい
このような方々のニーズを取り込んだ、各金融機関から発売されてい金融商品ですが、超高齢化社会での「切り札(救世主)」になるのでしょうか? 調査しました。
尚、民間の金融機関だけでなく、公的機関によるリバースモーゲージ制度(2002年に厚生省が創設した「生活福祉資金(長期生活支援資金)」)もあります。

リバースモーゲージのメリット
リバースモーゲージの主なメリットは、
・融資された資金の使い道が自由なものがある
・毎月の支払いは利息のみ(金融機関によって違いがある?)
自宅売却せずに融資が可能
自宅があっても、年金が少なく生活が苦しい場合は、このリバースモーゲージの融資を受けて不足する老後資金を補填できる。
融資資金の使途が自由
通常の融資では資金使途には制限があるが、フリー型のリバースモーゲージなら、生活資金以外の色々なことに使える。
毎月の支払いは利息のみ
金融機関によって違いがありますが、毎月の支払いは利息のみで、借入元本は契約者が亡くなった後に、担保物件の売却などで一括返済する。
リバースモーゲージのデメリット
リバースモーゲージのデメリットを見てみましょう。
・金利の上昇
・不動産の評価額見直し
・子供との同居は不可
・担保となる住宅に制限がある模様
・長生きした場合
法定相続人の同意が必要
金融機関によって違うようですが、原則として、法定相続人(主に子供)は、担保物件とした自宅を相続することが出来なくなりますので、推定できる「法定相続人の全員の同意が必要」です。

金利の上昇
金融機関によって違うようですが、リバースモーゲージは変動金利が一般的ですが、将来の金利の上昇が発生した場合、融資内容の見直しが発生します。
不動産の評価額見直し
金融機関によって違うようですが、不動産の評価額がリバースモーゲージ契約当初の評価額に対して、不動産評価額の下落が発生した場合、融資内容の見直しが発生します。
子供との同居は不可
金融機関によって違うようですが、自宅に子供が同居の場合は契約対象外になるケースがあります。
リバースモーゲージ契約時は夫婦二人暮らしでも、介護のため等で子供が将来同居することは契約違反になるケースがあります。
担保となる住宅に制限がある模様
金融機関によって違うようですが、自宅の地域、築年数、一戸建てorマンションなど、制限を設けているようです。
契約可能な地域として首都圏内であったり、一戸建ての場合「土地しか評価しない」などの制限があるようです。
長生きした場合
長生きすることで、リバースモーゲージで契約した融資金額を使い切ってしまう場合もありますね。
リバースモーゲージの功罪
上記の様に、メリットよりもデメリットの方が多いのではないでしょうか?
金融機関の担当者の話を鵜呑みにせず、じっくりと検討すべき金融商品のような気がしてきました。
それでは、デメリットと重複しますがリバースモーゲージという金融商品のリスクを、私なりに考えてみます。
・契約時の不動産評価額が意外と低いリスク
・契約途中に不動産評価額が下落するリスク
・契約途中に金利が上昇するリスク
・長生きした場合のリスク
・子供との同居が出来ないリスク
・配偶者へ契約が引継げないこともあるリスク
利息の元本組み入れによる複利計算リスク
金融機関によっては、毎月の支払利息を借入元本に組み入れる方式もあります。
メリットの裏返しですが、借入元本に組み入れられた支払利息は、複利計算で元本が増えていくことになりますね。

契約時の不動産評価額が意外と低いリスク
金融機関によって違うようですが、リバースモーゲージによる融資限度額は、自宅の不動産評価額の40%~70%のようなので、契約前に各銀行のサイトでジックリと検討すべきだと思います。
契約途中に不動産評価額が下落するリスク
担保の不動産評価額が下落してしまうと、融資極度額の見直しが発生します。金融機関によって違いはあるようですが、金融機関は1~2年ごとに再評価するのが一般的のようです。そして、融資極度額以上の資金を使用した場合、差額を返済するリスクが発生します。
契約途中に金利が上昇するリスク
リバースモーゲージ融資の金利は、金融機関によって違うようですが、一般的に変動金利のようです。契約途中でも借入金額の上限に達してしまった場合は、返済を迫られて自宅を失なうリスクがあります。
長生きした場合のリスク
人間はいつ死ぬかは誰もわかりません。従って、リバースモーゲージを契約した時の設定よりも長生きすると、融資極度額まで資金を使ってしまい、返済を迫られて自宅を失なうリスクがありそうです。(金融機関によって違いがありますが?)
子供との同居が出来ないリスク
リバースモーゲージ契約時は夫婦二人暮らしでも、介護とか、子供の就職等で、将来子供と同居することは契約違反になる金融機関のあります。将来のことはなかなか見通せないため、これもリスクですね。
配偶者へ契約が引継げないこともあるリスク
契約者が死亡した後の対応は、金融機関によって違うようですが、
①自宅売却までに1年~3年程度の猶予が与えられるケース
②すぐに自宅を売却しなければならないケース
③契約を配偶者に引き継ぐことができるケース
上記の①、②のケースの場合、契約者が死亡したら、配偶者へ契約が引継げないので、配偶者が自宅を失うことになりますね。

3大メガバンクのリバースモーゲージ説明サイトから
リバースモーゲージという金融商品は、金融機関によってかなり違いがありますね。
まずは、金融機関の担当者に相談する前に、リバースモーゲージに関する各金融機関の説明サイトで比較検討する必要があると思いました。
今回は、ご案内しませんが、下記の3大メガバンク以外の金融機関でも、リバースモーゲージを扱っているところはたくさんあります。
今回調べた結果、リバースモーゲージは、テレビCMで放映されている程メリットばかりの商品ではないとの印象がしました。むしろ、かなりのリスクがあることが分かったと思います。だから各金融機関のサイトを事前にリサーチして情報を確認する必要があると感じました。
念の為、3大メガバンクのリバースモーゲージを説明しているサイトをご案内します。(参考のために)

【みずほ銀行】
出典元:➤みずほ銀行のリバースモーゲージ
・利用出来るのは、以下のすべての条件を満たす個人のお客様
・ご契約時の年齢が満55歳以上の方
・ご自宅に夫婦2人暮らし、またはひとり暮らしの方
・金融資産を相応に保有し、安定かつ継続した収入の見込める方(年金収入等)
・保証会社の保証を受けられる方
・戸籍謄本により推定相続人が確定できる方
・資金使途は、以下の商品を選択可能
・フリー口:自由(但し、借入時に資金使途を確認し、みずほ銀行が認める場合に限る)
・目的口:資金使途が分かる資料を提出し、みずほ銀行が認める場合に限る【三井住友銀行】
出典元:➤三井住友銀行のリバースモーゲージ
・自宅を手放さず有効利用できる
・必要な時に借入できる
・月々の返済は不要
・死亡した時に一括返済
・資金使途は、
・旅行・レジャーのために
・リフォーム等の資金に
・趣味や教養のために
・有料老人ノームの入居資金に
・家族の結婚・教育資金に【三菱UFJ銀行】
出典元:➤三菱UFJ銀行のリバースモーゲージ
・資金使途は、
・自宅の建設・購入資金
・リフォーム資金
・サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金
・毎月の返済は利息のみで、終身で利用できる
・返済は、借入契約者が死亡した際に担保物件の売却による一括返済
今回の記事では書いていませんが、「公的機関によるリバースモーゲージ制度」もあるので、ジックリ調査する事をお薦めします。
さらに、現在住んでいる自宅の不動産評価額をオンラインで査定できるサイトもありますので、これも金融機関の担当者に相談する前に、事前確認する事をお勧めします。
参考:すまいValue
参考:HOME4U
最後に
リバースモーゲージという金融商品は、扱う金融機関によってかなり違いがあるので、事前研究は必須ですね。
さらに、慎重に検討する必要があると感じました。
私の感想としては、いろいろなリスクもあるのでリバースモーゲージという金融商品に頼るのではなく、老後資金が不足する前に、それ以外の方法で老後資金を確保する事を検討すべだと思いました。
例えば、身体と頭が働くうちは自分自信の力で働き、公的年金を補充する収入を得るべきだと思います。
現代ではインターネットが発達しているので、ネット上に「自分年金」という資産ブログを構築し、ネット上に価値を提供して、その対価としてインターネットから収入を得るという手段もあります。
頭と身体が元気なうちに資産ブログを構築し、インターネットから収入を得る事ができるようになれば、少しぐらい身体が動かなくてもブログの記事更新ぐらいは可能だと思います。
私は、定年退職後に「自分年金」という資産ブログ構築に着手しました。まだまだ成果らしいものは上がっていませんが、記事ネタを考えてそれを執筆する事が、なりよりも頭の鍛錬になっている気がします。 これを生涯続けていければと思っています。
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