朝ドラ「半分、青い。」で話題の『そよ風扇風機』は実現していた!

NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」で、主人公たちが開発に取り組む『そよ風扇風機』が、斬新的な家電製品を世に送り出しているバルミューダ株式会社から『グリーンファン』という商品として売り出されていました。

『そよ風扇風機・グリーンファン』の関連情報、並びに、それを世に送り出したバルミューダ株式会社に関する情報と優れた電気製品の一部を紹介します。

「半分、青い。」の『そよ風扇風機』開発のキッカケ

NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」の第24週「風を知りたい!」で、楡野鈴愛(永野芽郁)が萩尾律(佐藤健)との会話の中で、母の楡野晴さんとの会話を思い出し、
「野原の風を集めてお母ちゃんに持っていけたらいいな。そよ風の扇風機とかあったらよくない? 扇風機からそよ風がでる。魔法の扇風機や!」
とつぶやき、
それを聞いた萩尾律が「それや。そよ風の扇風機や!」と叫び、萩尾律が起業して作るモノが決定した瞬間でした。

物語とはいえ、40歳目前・アラフォーにして主人公が起業する決断はあっぱれですね、私のアラフォー時代は起業する事すら思い浮かびませんでした。リーマン・ショック後の暗い時代でしたが、現状の仕事で一生懸命働けば何とかなる、との淡い希望を抱いていた時期でもありましたね。

圭一
・・・懐かしくもあり、少しの後悔もありますね・・・

この「半分、青い。」の最後がどのような展開になるのか楽しみであり、主人公たちが開発する『そよ風扇風機』が成功するのを祈るばかりです。

「そよ風扇風機」は『グリーンファン/GreenFan』だった

「半分、青い。」の主人公たちが開発する「そよ風扇風機」は、現実の世界では2010年にバルミューダ株式会社が開発に成功して商品化されていました。

商品名は『グリーンファン/GreenFan』といい、価格は3万8000円以上もする高価格帯の扇風機として売り出されて、発売以来30万台以上も売り上げている、らしいです。

お金の計算をするのはチョットいやらしいのですが、GreenFanという1製品だけで、約8年間の通算売上が約100億円以上になりますね。

恐らく初期の製品を開発し完成するまでには、大変な苦労(特に運転資金の捻出)をされているのではないかと想像できますが、信念を貫いて製品を世に送り出して、素晴らしい結果を出す。寺尾玄社長に感服しました。

GreenFanの開発に成功した後、製品を量産するための運転資金が底を突き、会社の倒産危機に陥っていた時に、出会った人が寺尾玄社長を信じて資金援助をしてくれたようです。カンブリア宮殿で寺尾玄社長は、この方がいなかったら今の自分はないと、語っていました。

私が言うのも僭越ですが、バルミューダの製品開発の成功によって、製品を購入し利用することで我々も幸せになりますが、それらの開発に携わった社員及びその家族も幸せになれたことが、何より喜ばしい事だと感じました。

「半分、青い。」で話題となったのは9月10日で、Twitter上で沢山ツイートがされ、バルミューダ株式会社・公式サイトの1日当たりのアクセス数が今年最高に跳ね上がった、との事です。まさにトレンドな話題として、多いな盛り上がり方をしているようです。

バルミューダの『グリーンファン/GreenFan』の開発顛末

バルミューダ株式会社の公式サイトを見ると、バルミューダ代表の寺尾玄さんが「自然の風の方が涼しい」との思いから開発が始まり、現実の商品として生まれるまでには、意外なヒントや偶然の発見があったと記載されています。

寺尾玄さんが小学校3年生の夏に、夢中になって外遊びをしている時、そっと木に近づいたときに吹いた一陣の風、自転車で坂を下るときに全身で浴びた気持ちのいい風が忘れられず、その風が部屋中を吹き抜けたら、どんなに気持ちよいだろうと考え、2009年に開発を思い立った、らしいですよ。

私だって、同じ様な体験をしているのに、どうして寺尾玄さんのような展開にならないのでしょうかね? 
恐らく、寺尾玄さんの育った環境とか、その時々の状況を受け取る感性が多いに関係している、よるような気がします。

圭一
少し脱線しました、元に戻します。

「半分、青い。」でも100円ショップ大納言の田辺店長がやっていた、扇風機の風を壁にあてる事で、風が柔らかくなると表現していました。

バルミューダでは、扇風機の風を変えるヒントは、町工場の職人さんたちが扇風機の風を壁にあて、跳ね返った風にあたていた事にヒントを得て、壁にあてる事で渦成分が壊れ、面で進む風に生まれ変わったことを発見しました。しかし、扇風機の羽根から送り出された風を何にぶつけたら渦成分を壊わすことが出来るのか、その方法がなかなか見つからなかった、との事です。

この町工場の経営者との出会いが、寺尾玄社長の大きなターニングポイントになったと、カンブリア宮殿で語っていました。

圭一
私だったら、ここで頓挫してますね・・・。

ヒントは意外なところにありました。

恐らく社長の寺田玄さんだと思いますが、ぼんやりと見ていたテレビに、30人の子供たちが足を紐で結んで競争する、長い長い2人3脚が映し出されていました。

長い長い2人3脚の列は、足の遅い子に向かって列が引き込まれ、足の速い子はいつものように前に進めず、彼らは倒れてしまったそうです。もしかしたら同じ事が、風でも起きるかもしれないと、考えたようです。

こうした思いついたのが、同時に速度の違う風を送り出す二重構造の羽根でした。内側の遅い風が、外側の早い風を引き込み、やがて一点でぶつかり、風の渦成分が消え、面で広がる風、つまり自然界の風が再現できた、との事です。

いままで扇風機に使われてきたACモーターでは、風速が早すぎるので、二重構造の羽根をゆっくりと回転させるために、今まで扇風機に使われなかったDCモーターを世界で初めて採用(ACモーターの10倍のコストらしい)したようです。

そして、誕生したのが、自然界のそよ風を扇風機で実現した『グリーンファン/GreenFan』との事です。

これは、扇風機に100年ぶりの革新をもたらしたとの事。創造性と技術力の勝利だと言えるではないでしょうか?

圭一
バルミューダの開発陣並びに寺尾玄社長さん、お見事です。

NHK朝の連ドラ「半分、青い。」では、寺尾玄社長の助言により、実際の開発で参考にしたエピソードが盛り込まれた、との事です。

バルミューダ・寺尾玄社長について

バルミューダ・寺尾玄社長の経歴がとってもユニークです。

新潮社から出版されている、寺尾玄さんの著書「行こう、どこにもなかった方法で」から、少し寺尾玄社長の経歴を見てみます。

生まれは、1973年。茨木県の洋ラン農家のようです。

父親の教育方針が「ヒトと違う事を考えろ、しろ!」とのことで、現在のバルミューダが画期的な家電を製品化している根底が、この父親の教育方針にありそうですね。

17歳の時に高校を中退して、スペイン・イタリア・モロッコなど南ヨーロッパを一人で放浪の旅をした。

帰国して音楽活動を開始し、ロックスターを目指すミュージシャンとして大手レーベルとの契約、まったく売れずその後契約破棄などの経験を経て、バンド活動に専念したようです。

2001年にバンド解散して、もの作りの道を志す。独学と町工場への飛込により、設計・製造を習得した。

2003年に有限会社バルミューダを設立した。

この寺尾玄社長の経歴を見ると、バルミューダは家電に収まらず、私が思ってもみなかったジャンルに乗り出し、新しい製品を提案してくれるような気がします。いやそのような期待感が満載だと思います。

圭一
今後もバルミューダ株式会社&寺尾玄社長の動向に注目していきたいですね・・・

バルミューダ株式会社の製品

2003年に有限会社バルミューダデザインとして設立し、2011年4月にバルミューダ株式会社へ社名変更しています。

バルミューダは「クリエイティブ(創造性)とテクノロジー(技術力)」の会社だと、寺尾玄社長は明言しています。

家電という道具を通して、人間の五感に訴えるような驚きと感動を感じてもらい、嬉しくなるような体験を家電を通して提供したいと言っています。

我々が、現在まで特に問題もなく使用していた家電に、新たな付加価値を与えて、まったく新たらしい製品として提案する。これぞ、究極の価値提供だと私は思います。

バルミューダでは、大手家電メーカーでは絶対に開発しないであろうユニークな製品を、たくさん世に送り出しています。少し例を挙げると、

1.BALMUDA The Toaster
 スチームテクノロジーと温度制御により、窯から出したばかりの焼きたての味を再現した、
 最高の香りと食感を実現する感動のトースター。
2.BALMUDA The Gohan
 エネルギーの使い方から見直した蒸気炊飯器。
3.The GreenFan
 自然界の風を再現する扇風機。
4.X-base
 前後の脚によって持上げた厚さ8mmのアルミニウムプレートに大型ヒートシンクをマウント。
 自然空冷を極めた構造で電動ファン等を一切使用しないまま高い冷却性能を誇る。
出典元:BALMUDA

カンブリア宮殿でバルミューダが放映されていた

2017/10/19に放送された、テレビ東京のカンブリア宮殿で「革新的家電を続々開発!躍進するバルミューダの秘密」と題して、バルミューダ株式会社の革新的なストーリーが放映され、寺田玄社長も出演されていました。

番組では、革新的な家電メーカーの強さの秘密と、成功をつかむまでの感動ストーリーに迫り、寺田玄社長がゼロから這い上がってきて、成功するまでには、ある2人の人物との出会いがあったという秘話についても取り上げていました。

番組の概要は、テレビ東京の公式サイトをご覧下さい。
   テレビ東京/カンブリア宮殿の公式サイト
 (番組を全部を見るには、ビジネスオンデマンドのサイトのようです)

まとめ

 ・「半分、青い。」の『そよ風扇風機』は、バルミューダの『GreenFan』がモデルだった
 ・バルミューダの『GreenFan』の開発顛末
 ・バルミューダ・寺尾玄社長の経歴がとってもユニーク
 ・バルミューダの製品の紹介
 ・カンブリア宮殿でバルミューダが放映されていた

NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」で話題の『そよ風扇風機』をキッカケに、上記のような記事を書いてみました。

 出典元:今回の記事は、下記のサイトも参考にさせて頂き作成しました。
 ・バルミューダ
 ・テレビ東京/カンブリア宮殿
 ・JIJI.COM